2021/09/09 02:49


3つのコーヒーの香り


コーヒーの香りには、リラックス効果や脳をリフレッシュさせる効果があります。
また、香りが味覚に与える影響は大きく、コーヒーを美味しいと感じる大事な要素です。
コーヒーの香りは、専門的には段階によって3つに分けて語られます。

①フレグランス
コーヒー豆がミルで挽かれた粉状のときに感じる香りです。

②アロマ
コーヒーをドリップなどで抽出した液体から感じる香りです。

③フレーバー
コーヒーを口に含んだときに鼻腔から抜けて感じる香りです。ちなみに、飲み込んだあと感じる香りはアフターテイストと表現されます。

フレーバーホイール

コーヒーによる香り成分は800種類以上あるといわれてます。官能表現は主観的になりやすく、人に伝えることは難しいと思われがちですが、コーヒー以外の果実やナッツなどに例えて表現するフレーバーホイールという考え方があります。香りを別の果物などに例えて表現するという手法は、ワインなどでもよく用いられます。

ここにSpecialty Coffee Association(SCA)という組織が定めたフレーバーホイールを引用します。この2016年の改定版では、SCAとWCRの共同研究により作られました。

果実の中でも、柑橘系かベリー系か、さらに柑橘系の中でも、オレンジかグレープフルーツか、といった具合に、円の中心から外に向かうにつれて香りの種類が細分化されて表現されています。


香りのとり方

最初のうちは慣れるまで、香りをとる(香りを別のもので表現する)のは難しいと感じるかもしれません。
少し概念的ですが香りをとるコツとしては、香りは「無意識に向こうからやってくる」ことは滅多になく、自分の方から「意識的に探しにいって見つかる」ことが多いです。ストロベリーの香りがあるかな、ピーナッツかな、パインかな、と意識しながら探していくのです。

普段なにげなく飲んでいるコーヒーの中にも、きっと隠れている香りがたくさんあると思うので、ぜひ香りや風味を探してあげて、コーヒーの楽しみ方を広げてみてください。